
外壁をガルバリウム鋼板にして後悔するケースとは?
外壁材として人気の高い「ガルバリウム鋼板」。耐久性やメンテナンスの簡便さ、そしてシンプルでモダンなデザインが魅力で、多くの住宅に使用されています。しかし、ガルバリウム鋼板を選んだことに後悔している方も少なからず存在します。今回は、ガルバリウム鋼板を外壁に選んだことでの後悔したケースについてまとめました。今後、外壁材にガルバリウムを検討される方への参考になりましたら幸いです。 ガルバリウム鋼板の外壁の特徴について ガルバニウム鋼板は、鉄鋼の表面に亜鉛・アルミニウム合金をコーティングした金属材料です。これにより、耐久性や耐食性が向上します。ガルバニウム鋼板は、特に屋根や外壁などの建築材料として使用されることが多いです。 主な特徴について ガルバリウム鋼板とは、鉄をアルミニウム・亜鉛・シリコンの合金でコーティングした金属建材です。この金属層が鉄を腐食から守り、サビや劣化を防ぐ役割を果たしています。 表面はツヤ感のある美しい金属光沢を持ち、カラー塗装やマット仕上げなども可能。さらに軽量で建物への負担が少ないため、古い住宅の外壁リフォームにも適しています。 耐用年数は30〜40年といわれ、メンテナンスをきちんと行えばサイディングよりも長持ちする素材です。 外壁をガルバリウム鋼板にして後悔するケース ① 傷・へこみがつきやすく、補修が難しい ガルバリウム鋼板は硬く見えますが、実際は薄い金属板です。そのため、強い衝撃や飛来物が当たると簡単にへこんだり、表面にキズが入ったりします。とくに、庭木の枝やボールが当たる位置では注意が必要です。 また、補修も簡単ではありません。サイディングのように部分交換がしにくく、一枚の板を丸ごと張り替えなければならない場合もあります。 ② 断熱性・防音性が期待より低い 金属は熱を伝えやすい素材のため、夏は外気の熱が室内に伝わりやすく、冬は冷気を通しやすいという弱点があります。「断熱材一体型」では改善できますが、その分コストも上がります。また、雨音が響きやすいという点も後悔の一因です。特に2階の天井近くでは「パタパタ」と音が気になる方も多いです。 ③ 経年劣化で色あせ・サビが出る 塗膜の劣化や、カット部の酸化によって「白サビ」「赤サビ」が出ることがあります。特に海岸沿い・高湿度の地域では塩害の影響で錆びやすく、5〜10年で再塗装が必要なケースもあります。「錆びない」と思って放置すると、内部から腐食が進むこともあるので注意が必要です。 ④ 施工不良によるトラブル ガルバリウム鋼板の施工には専門的な板金技術が必要です。釘やビスの位置、重ね代(板の継ぎ目の重なり)を誤ると、雨水の侵入や浮きが発生します。施工経験の少ない業者に依頼すると、わずか数年で「波打ち」「サビ」「浮き」が起きてしまうこともあります。このため、板金職人が常駐している外装専門業者に依頼することが重要です。 ⑤ 金属の質感が住宅デザインと合わなかった 「スタイリッシュでおしゃれ」と感じて採用したものの、実際に張ってみたら想像以上に無機質な印象で、和風住宅には合わなかった…という後悔もよくあります。周囲の建物とのバランスや、屋根・サッシとの色調を考慮しないと、全体の調和が崩れてしまいます。 他の外壁材との比較 外壁材 耐用年数 メンテナンス周期 特徴 窯業系サイディング 約20〜25年 約10年ごとに再塗装 デザインが豊富・安価だが吸水性が高い モルタル 約30年 10〜15年ごとに再塗装 重厚感があるが、ひび割れが起こりやすい ガルバリウム鋼板 約30〜40年 15年程度で再塗装 軽量で高耐久だが、断熱性は低め こうして比較してみると、ガルバリウム鋼板は**「メンテナンスを少なく長持ちさせたい人」向け**であり、コスパと見た目を両立したい方に向いた素材だといえます。 メンテナンスと再塗装のポイント ガルバリウム鋼板の表面は塗装されています。この塗膜が劣化すると、防錆機能が低下するため、10〜15年に一度の再塗装が理想です。 再塗装時は以下の点に注意が必要です: 金属専用の下塗りプライマーを使用する 錆びている部分はケレン処理(研磨除去)をしてから塗装する 塗料はフッ素塗料または無機塗料を選ぶと、再塗装周期を延ばせる また、外壁洗浄を年に1回行うだけでも汚れや塩分の付着を防ぎ、サビの進行を抑えることができます。 リフォームでガルバリウム鋼板を選ぶ際のチェックポイント 建物の立地・方角 日当たりや潮風の影響を受けやすいか確認しましょう。 外観デザインとのバランス モダンな住宅にはマット系、ナチュラル住宅には木目調のガルバリウム鋼板が人気です。 施工業者の経験値 板金施工の実績写真を確認し、金属系外壁の経験が豊富かをチェック。 保証内容の確認 塗膜保証・赤サビ保証があるメーカー製品を選ぶと安心です。 おすすめのガルバリウム鋼板外壁メーカー 旭トステム外装「ニュースタンダードシリーズ」 ガルバリウム鋼板をさらに進化させたSGL鋼板を採用。マグネシウムを添加することで耐食性を大幅に向上させており、海沿いでも錆びにくいのが特徴です。 ニチハ「プレミアムシリーズ」 表面にフッ素塗装高耐食GL鋼板を使用し、紫外線による退色を防止。さらに、金属の質感を残したまま断熱性能を高めた高機能モデルです。 まとめ:正しい知識と施工で「後悔しない外壁」に ガルバリウム鋼板は、正しい知識と施工技術があれば非常に優れた外壁材です。しかし、素材の特性を理解せずに採用してしまうと、「音がうるさい」「思ったより冷える」「すぐ錆びた」と後悔してしまう可能性があります。 リフォームや新築時には、専門業者に相談しながら建物に合った仕様を選ぶことが何より重要です。 スミタイでは、塗装・板金・瓦など外装一式を専門に取り扱い、地域の気候や住宅形状に合わせた最適なプランをご提案しています。「おしゃれで長持ちする外壁にしたい」という方は、ぜひ一度ご相談ください。
2025.11.14(Fri)
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