
積水ハウスの外壁塗装で失敗しないポイントと施工事例を徹底解説|費用相場・色選びも紹介
積水ハウスの家は外壁材や仕上げが独自仕様のため、一般住宅とは塗装のポイントが少し異なります。外壁の色あせや汚れが気になってきても、「いつ塗り替えればいいのか」「どんな塗料が合うのか」が分かりにくいと感じる方は多いものです。 さらに、メーカーへ依頼すると安心感はある一方で費用が高くなりやすく、一般の塗装店では「積水ハウスの仕様に詳しいのか」という点が不安材料になることもあります。 そこで本記事では、積水ハウスの外壁材の特徴や塗り替え時期、費用相場、色選び、業者選びのポイントをわかりやすく解説します。あわせて、外壁・屋根専門店スミタイが手がけた施工事例も紹介し、実際にどのようなメンテナンスが行われているのかイメージしやすいようまとめました。 積水ハウスの家を長く快適に保つために、ぜひ参考にしてください。 1. 積水ハウスの外壁塗装が「普通の家」と違う理由 積水ハウスの住宅は、外壁材や構造に独自性があり、一般的なサイディング住宅と比較すると、塗装の判断基準や施工方法に特徴があります。まずは、なぜ積水ハウスの外壁塗装が特別なポイントを押さえる必要があるのかを理解しておきましょう。 1-1. 積水ハウス特有の外壁材の種類と特徴 積水ハウスでは、複数のオリジナル外壁材が採用されており、それぞれメンテナンス方法が異なります。 ダインコンクリート 重厚感があり耐久性も高い外壁材ですが、表面の塗膜は紫外線の影響を受けるため、築年数によっては再塗装が必要になります。質感を活かすため、クリア仕上げが選ばれることもあります。 セラミックウォール・エコルデックウォール 耐候性に優れた外壁材ですが、汚れや色あせといった経年劣化は避けられません。専用下塗り材が必要なケースもあり、素材に合った施工が求められます。 ベルバーン(陶板外壁) 陶板タイルのため基本的に塗装不要とされますが、色替えや表面の保護を目的に塗装する場合もあります。特殊な外壁材のため、施工判断と塗料選びが重要です。このように外壁材ごとに適した塗料や施工方法が異なるため、「積水ハウスの家に詳しい業者かどうか」が仕上がりに大きく影響します。 1-2. タフクリアなど新築時コーティングと再塗装への影響 積水ハウスの住宅では、新築時にタフクリアと呼ばれる特殊コーティングが施されていることがあります。これは耐汚染性・防カビ性を高める優れた仕上げですが、一般的な塗料が密着しにくいケースもあるため、再塗装時には以下の点に注意が必要です。 タフクリアの劣化状況によっては、クリア塗装で再コーティングするか、塗りつぶし塗装へ切り替えるか判断が必要 密着性を確保するために、専用の下塗り材(シーラー)が必要になることもある タフクリアが残っている場合は、高圧洗浄や下地処理を丁寧に行うことが必須 新築時の仕様を把握していないと、塗膜剥離や早期劣化が起きやすいため、外壁材だけでなく“最初の仕上げ”まで理解している業者への依頼が重要です。 1-3. 外壁だけでなく屋根・ベランダ防水までセットで考えるべき理由 積水ハウスの家は、外壁と屋根・ベランダ防水のバランスが取れるよう設計されています。そのため、外壁だけを単独で直しても、ほかの部分が劣化していると家全体の耐久性に影響します。 例えば、 屋根がスレートの場合 → 外壁同様に塗装時期が重なる 陶器瓦の場合 → 外壁をメインに、付帯部や雨樋などのメンテナンスもまとめて行う方が効率的 ベランダ防水(FRP・塩ビシート)が劣化している場合 → 外壁と同じタイミングで施工すると雨漏りリスクが下がる 家の外回りは連動して劣化が進むため、外壁・屋根・ベランダを総合的に診断することで、費用を最小限に抑えつつ長寿命化が期待できます。 2. 積水ハウスで外壁塗装が必要になるタイミングと劣化サイン 積水ハウスの住宅は外壁材の性能が高く、新築時の仕上げも高品質なため「普通より長く持つ」と言われることがあります。しかし、どれほど高耐久な外壁材であっても、紫外線・雨風・温度変化などの影響は避けられません。積水ハウス独自の外壁材は表面が硬質で丈夫な分、劣化の進行に気づきにくいケースがあり、知らない間に内部で傷みが進んでいた…ということも決して珍しくありません。 適切なタイミングでメンテナンスを行うことで、外観の美しさを保つだけでなく、家そのものの寿命にも大きく関わってきます。ここでは、積水ハウスの外壁に多い劣化傾向と、塗り替え時期の判断基準を詳しく見ていきましょう。 2-1. 塗り替え時期の目安(築年数の考え方) 積水ハウスの場合、最初の塗り替えは築10~15年が一つの目安となります。これは、一般的な住宅より外壁材やコーティングの耐久性が高く、持ちがよいケースが多いためです。ただし、以下のように仕様や環境によって最適な時期は変わります。 ● タフクリア仕上げの外壁 タフクリアは汚れを付きにくくし、紫外線による劣化を抑える効果があります。 耐久性が高いため、初回の塗り替えは12〜15年程度でも問題ないケースが多いです。 ただし、タフクリアが劣化するサイン(光沢低下や表面のザラつき)が見られたら、早めの検討が必要です。 ● セラミックウォール・エコルデックウォール 耐候性に優れていますが、雨だれ汚れや色褪せは年数とともに進行します。 こちらは築10年前後で一度状態確認を行うのが安心です。 ● ダインコンクリート 重厚で頑丈ですが、表面のコーティングは劣化するため、 10〜12年程度を目安に塗装やクリア仕上げの検討が必要です。 ● 立地環境の影響 塗り替え時期は環境要因で大きく変わります。 海の近く → 塩害で外壁が劣化しやすい 日当たりの強い方角 → 紫外線による退色が進む 樹木が多い・湿気が多い → コケやカビが増える 同じ「築10年」でも、環境によって外壁の状態は大きく異なるため、築年数だけでなく実際の劣化状況を確認することが重要です。 2-2. 外壁材別に見ておきたい劣化症状 積水ハウス特有の外壁材は見た目が美しく頑丈な反面、劣化サインが目立ちにくいものもあります。代表的な劣化症状を詳しく説明します。 ● 色あせ・艶の低下 外壁の色が徐々に薄くなり、くすんだ印象になる状態です。 紫外線が原因で、特に南面・西面は劣化が早く進みます。 艶あり仕上げの外壁では、光沢が失われることで防水性も低下している場合があります。 ● チョーキング(白い粉が付く) 手で壁を触ったとき、指に白い粉状のものがつく現象です。 これは塗膜の樹脂が分解して粉化した状態で「防水性能がほぼ残っていない」サインです。 放置すると雨水を吸い込みやすくなり、外壁内部の劣化を早めます。 ● コケ・カビ・藻の発生 北面・湿気の多い場所・風通しの悪い面に発生しやすく、外壁材の劣化を促進します。 美観だけの問題ではなく、塗膜が傷みバリア機能が低下していることの表れでもあります。 ● ガスケットの縮み・隙間 積水ハウスの外壁では、サイディングの目地やパネルの継ぎ目にガスケットが使われているケースがあります。 ゴム製のガスケットは紫外線や温度変化で少しずつ縮んだり固くなったりし、隙間が生じることがあります。 隙間から水が入り込むと、雨漏りや外壁材の腐食につながるため、早めの補修が必要です。 ● コーキングのひび割れ ガスケットではなくコーキングが使われているタイプでは、経年劣化によって硬化・ひび割れ・剥離が起きやすくなります。 コーキングの劣化は雨水の侵入口となるため、外壁塗装と同時に打ち替えるのが一般的です。 ● ヘアクラック(細かいひび割れ) 表面塗装のひび割れで、最初のうちは細く浅いものですが、放置すると次第に深くなり、外壁材自体に影響することもあります。 2-3. 劣化を放置した場合に起こりうるトラブル 外壁の劣化を放置してしまうと、見た目の問題だけでなく家全体の耐久性に関わるトラブルが発生します。ここでは特に注意したいポイントを詳しく説明します。 ● 雨漏りの発生 小さなひび割れやガスケットの隙間でも、水は少しずつ侵入します。 外壁からの雨漏りは屋根からの雨漏りと違い、原因箇所が分かりづらく、発見が遅れることも多いのが特徴です。 放置すると、柱や下地が腐食し、修繕費が大幅に増えるケースがあります。 ● 外壁材の反り・浮き 塗膜の劣化で水を吸い込みやすくなった外壁は、膨張と収縮を繰り返し、反りや浮きが発生することがあります。 外壁材の張り替えが必要になると、塗装よりもはるかに高額な工事になります。 ● 断熱性・防水性の低下 外壁の劣化は家の性能にも影響します。 特に、塗膜の防水性が失われると湿気が内部に入り込み、断熱材の性能低下やカビの発生を招くことがあります。 ● 美観の大きな低下 外壁の汚れ・黒ずみ・コケなどが目立ち始めると、家全体の印象が古く見えてしまいます。 早めのメンテナンスを行うことで、塗装費用も抑えつつ美しさを維持できます。 ● 修繕費が高額になる 「まだ大丈夫」と思って放置すると、 必要なのは塗装ではなく補修や張り替えになり、費用が一気に跳ね上がることもあります。 外壁塗装は単に見た目を整えるだけでなく、住まいの構造を守るための大切なメンテナンスです。 3. 積水ハウスの外壁塗装の費用相場と内訳 積水ハウスの外壁塗装は、一般的な戸建てより外壁材や仕様が特殊な分、費用の幅が大きくなりがちです。まずは全体の相場感を把握し、そのうえで「なぜ費用が変わるのか」を細かく確認していきましょう。 3-1. 外壁のみ/外壁+屋根の一般的な費用レンジ 以下は、30〜35坪程度の積水ハウス住宅を想定した一般的な相場です。 ◎外壁塗装の費用相場(積水ハウス・30〜35坪想定) 工事内容 費用相場(目安) 備考 外壁塗装のみ 90~150万円 塗料グレード・下地補修の量で変動 外壁+屋根塗装(スレート屋根) 140~200万円 同時施工で足場が共有、別々よりお得 外壁+屋根カバー工法 180~300万円以上 スレート劣化が進んでいる住宅で多い ◎費用が上がりやすいケース 外壁材が「専用下塗り材」必須 ガスケットやコーキングの劣化が多い ベランダ防水も同時施工 色替えで濃色を選ぶ(塗り回数が増える場合あり) 3-2. 塗料グレードと外壁材による価格差 塗装費用を決める最大要因のひとつが「塗料の性能」です。 積水ハウスの外壁材は高性能なものが多いため、建物のバランスから中〜高耐久塗料を選ぶ方が長期的にお得な傾向があります。 ◎塗料グレード別の特徴と耐久性 塗料の種類 耐久年数の目安 特徴 費用感 シリコン 約10~12年 一般的でコスパ良い ★★★☆☆ ラジカル制御型 約12~14年 近年人気。色褪せに強い ★★★★☆ フッ素 約15~18年 光沢・耐久性が非常に高い ★★★★★ 無機塗料 20年以上 圧倒的高耐久。汚れに強い ★★★★★★ ※積水ハウスの家では「ラジカル・フッ素・無機」を選ぶお客様が多いです。 ◎外壁材による費用差のポイント 積水ハウスの外壁材は特殊なため、下塗り材・工程が変わり費用が上下します。 外壁材の種類 特徴 塗装時の注意点 ダイコンクリート 高耐久・重厚感 専用シーラー必須。クリア仕上げも可 セラミックウォール 汚れに強い 密着性を高める下塗り材が必要 アルミパネルボード 軽量で美観が良い 素材判断と高密着プライマーが必須 ベルバーン(陶板) 基本は塗装不要 色替え可だが多工程にあり費用増 3-3. 見積書で必ずチェックしたい項目 積水ハウス住宅の塗装は、仕様に合った正確な見積もりがとても重要です。 費用の安さだけで判断せず、「必要な項目が入っているか」を確認しましょう。 ◎チェックすべきポイント一覧 足場代 → 安すぎる場合「強度不足」「安全性に問題」などのリスクあり。 高圧洗浄の範囲 → 外壁だけ/屋根・付帯部まで含むのかで大きく異なる。 下地補修の内容が明記されているか ガスケットの補修や交換 コーキングの打ち替え ひび割れ補修 付帯部の劣化補修 → 特に積水ハウス住宅は“下地処理の質”が仕上がりを左右します。 塗料名・メーカー名・耐久年数が書かれているか → 書かれていない見積書は要注意。 付帯部塗装が含まれているか → 軒天・破風・雨樋・雨戸など。 保証内容と期間の明記 → 外壁と屋根で保証期間が異なる場合も。 ◎「適正価格かどうか」を判断するためのポイント チェック項目 判断基準 塗料のグレード シリコンなのに高額→NG。無機なのに安すぎる→NG 工事内容 洗浄→下地→3回塗りが記載されているか 下地処理 積水ハウス特有のガスケット・コーキング処理が適切か 保証内容 塗料グレード相応の保証があるか 費用は「家の大きさ」よりも、外壁材の仕様・下地処理の量・塗料の性能で変動します。 見積書の中身までしっかり確認することで、積水ハウス住宅でも適正価格で質の良い工事が可能になります。 4. 助成金・補助金を活用して積水ハウスの外壁塗装費用を抑える方法 外壁塗装の費用は決して安くありません。しかし、自治体が実施しているリフォーム助成金や、国の省エネ関連補助金を上手に活用することで、総額を抑えられる可能性があります。積水ハウスの外壁塗装でも利用できる制度は多いため、ここで整理しておきましょう。 4-1. 使える可能性があるリフォーム助成制度の種類 外壁塗装は単独では対象外という自治体もありますが、「省エネ」や「住宅性能向上」に該当すれば対象になるケースが増えています。以下は代表的な制度です。 ◎自治体のリフォーム助成金(市区町村) 多くの自治体で実施されています。 条件は地域により異なりますが、外壁・屋根塗装が対象になる地域もあります。 対象になりやすい工事例 遮熱塗料を使用した外壁塗装 屋根塗装・屋根カバー工法 ベランダ防水工事 付帯部の省エネリフォームとセットの工事 地域の施工業者を利用する場合 支給額の目安 5万円〜20万円程度が一般的。 ◎国の省エネ系補助金(年度により変動) 外壁塗装単体では対象外になりやすいものの、窓断熱・屋根遮熱・断熱改修と組み合わせると対象になるケースがあります。 代表的なもの: こどもエコすまい支援事業(※年度によって名称・内容が変更) 先進的窓リノベ補助金 住宅省エネ202◯キャンペーン 断熱リフォーム補助金(国交省) 外壁塗装を行いながら、窓断熱・屋根断熱などを同時に行うと補助対象になることが多いため、長期的なリフォーム計画として検討する価値があります。 ◎火災保険を利用できるケースも 強風・飛来物・雪害など、自然災害による損傷は火災保険で補修費用が出ることがあります。 例: 台風で雨樋が壊れた 風で屋根板金が浮いた 雪の重さで破損した部分がある 純粋な外壁塗装費用は対象外ですが、破損箇所の補修費が補助され、その分の費用を外壁塗装に回せるというメリットがあります。 4-2. 助成金申請の一般的な流れと注意点 助成金は「申請が通ればもらえる」わけではなく、正しい手順を守ることが前提です。特に“事前申請”の重要性を理解しておきましょう。 ◎助成金申請の基本的な流れ 自治体・国の制度を確認 → 毎年内容が変わるため、春〜夏頃の発表を要確認。 対象要件のチェック → 遮熱塗料の使用、地域業者の施工など。 見積書・仕様書の準備 → 助成金対象かどうか、見積内容で確認される。 事前申請(最重要) → 工事開始後の申請はほぼ不可。 工事の実施 完了報告書の提出(写真・領収書) 助成金の交付 ◎申請時のよくある注意点 申請期間・受付枠が決まっており、早期終了しやすい 「遮熱塗料使用」で条件を満たす自治体もある 見積書に塗料名・塗布面積・メーカー情報が必要 工事前後の写真撮影が必須 DIYや無許可業者は対象外 外壁塗装を検討するときは、助成金を利用できる可能性があるか早めに調べておくのがおすすめです。 4-3. 助成金を前提にしたプランの組み立て方 助成金を上手に活用するには、単に「塗装費用を安くしたい」だけでなく、複数工事をまとめて行うメリットを踏まえたリフォーム計画がポイントになります。 ◎プランの組み立て方(例) ケース 施工内容 メリット 外壁+屋根の同時工事 外壁塗装+屋根塗装・屋根カバー 足場が1回で済み助成金対象になりやすい 外壁塗装+窓リフォーム 塗装+窓断熱(内窓・高断熱窓) 省エネ補助金とセットで補助額が増える 外壁+ベランダ防水 壁塗装+防水工事 雨漏り予防効果が高く家の寿命を延ばす ◎助成金を使うことで得られるメリット 工事費用を数万円〜数十万円抑えられる “高耐久塗料”を選びやすくなる 外壁だけでなく家全体の性能向上につながる 同時施工で足場代が節約できる 助成金は年度ごとに内容が変わるため、「今使える制度はどれか?」を毎年チェックすることが大切です。スミタイでも自治体情報の確認や申請サポートを行っているため、検討中の方は相談しておくとスムーズです。 5. 積水ハウスの外壁塗装で失敗しない色選び 積水ハウスの外壁はデザイン性が高く、外観の印象を大きく左右します。だからこそ、色選びで失敗してしまうと「せっかく塗装したのにイメージが違う」「前より古く見える」と後悔につながりがちです。ここでは、積水ハウスの外壁材の特徴に合わせて、色選びで押さえておくべきポイントを解説します。 5-1. ダインコンクリートと相性の良い人気色 ダインコンクリートは凹凸の深い意匠が特徴で、色によって立体感の見え方が大きく変わります。塗装後に「重厚感」「高級感」を出しやすい素材です。 ◎人気のカラー傾向 カラー系統 特徴 相性のよい理由 ベージュ・アイボリー系 柔らかく上品 立体感がやわらかく出て、汚れが目立ちにくい グレー系(ライト〜ミドル) モダンで落ち着き 素材感との相性が良く、経年変化も緩やか ブラウン系 高級感が強い 重厚な意匠と相性が良く、和洋どちらにも合う ネイビー系 シャープ・都会的 凹凸による陰影が映え、スタイリッシュに見える ◎ポイント ダインコンクリートは凹凸が深いため、濃い色を選ぶと陰影が強く出て重厚に、薄い色はやさしい印象に仕上がります。 5-2. セラミックウォール/エコルデックウォールのカラー戦略 セラミック系外壁はフラットでスタイリッシュな印象を持ち、表面が滑らかなため色の見え方が均一になりやすい素材です。 ◎おすすめの方向性 クリア塗装で質感を活かす 新築時の風合いを残したい場合に最適。 ホワイト・ライトグレーで明るく清潔感のある仕上がり セラミック特有のスッキリ感が出る。 モノトーンのツートン(白×黒・白×グレー) モダンでメリハリのある外観に。 淡いアースカラー 周囲に馴染みやすく、長く飽きない配色。 ◎注意点 セラミック壁は光を反射しやすいため、明るい色は想像以上に明るく見えることがあります。カラーシミュレーションだけでなく、実際の見本板で確認するのがおすすめです。 5-3. ベルバーンを塗装する場合の注意点 ベルバーンは陶板外壁で非常に高耐久なため、「塗装が不要」という特徴があります。しかし、以下の理由で塗装を希望される方もいます。 外観イメージを大きく変えたい 経年で細かな汚れが気になる 質感はそのままに保護層をつけたい ◎ベルバーン塗装時の注意点 注意ポイント 理由 基本的には塗装不要 陶板のため経年劣化しにくい 色替え時は専用下塗り必須 密着性が低く、通常塗料は剥がれる可能性 施工実績のある業者が必須 施工手順や塗料選びが特殊 仕上がりにムラが出やすい 硬質で平滑なため、ローラー操作に技術が必要 ベルバーンの塗装は「できる業者が限られる」ため、専門的な知識や実績の有無がとても重要になります。 5-4. ツートンカラー・アクセントカラーの取り入れ方 積水ハウスは意匠性の高い住宅が多く、ツートンカラーが映えやすいのも特徴です。 ◎ツートンが失敗しにくい組み合わせ ベージュ × ブラウン → 王道で上品。落ち着いた外観に。 ホワイト × グレー → モノトーンでシャープ。飽きにくい定番。 グレー × ネイビー → モダンかつ重厚感のある雰囲気。 アイボリー × ダークブラウン → 温かみがあり、洋風にも和風にもマッチ。 ◎アクセントの入れどころ 玄関まわり バルコニー部分 外壁の凹凸のある面 サッシまわり 建物の形を活かしながら、視線が集まる部分に濃色を使うとバランスが良く見えます。 5-5. 色選びでよくある失敗例とその防ぎ方 外壁塗装は「完成したらイメージが違った…」という失敗が出やすい工事です。以下のポイントに注意しておくと、後悔が大幅に減ります。 ◎よくある失敗例 失敗例 原因 防ぎ方 面積効果で色が濃く(薄く)見える 小さな見本と実際では色の見え方が違う 大きめのサンプル(A4サイズ以上)で確認 白が明るすぎて眩しい 光の反射が強い素材で起こりやすい ほんの少しグレーを混ぜる(オフホワイト系) 周囲の家と馴染まない 色の主張が強すぎる 周辺環境を考えて選ぶ ベランダ・サッシと色が合わない 細部との調和不足 サッシ色との相性チェックが必須 流行色にしたら飽きた 長期間使う色として不向き ベーシックカラー+アクセントが無難 ◎失敗しないためのポイントまとめ 実物の見本板で必ず色確認をする 朝・昼・夕方と時間帯で色の見え方が変わることを知る 周囲の住宅とのバランスを考える 素材(ダイン、セラミック、ベルバーン)で色の映え方が変わる カラーシミュレーションは「参考程度」にしすぎない 色選びは“楽しさ”と“難しさ”が共存する工程ですが、素材特性を理解しながら選べば失敗は大幅に減らせます。 6. 積水ハウスの外壁塗装工事の流れと工期の目安 積水ハウスの外壁は独自仕様が多いため、一般的な住宅と同じように見えても、下地処理や使用する材料が異なるケースがあります。工事の流れを把握しておくことで、「何をどう進めているのか」「どこに時間がかかるのか」が明確になり、工事中も安心して任せることができます。 6-1. 現地調査・診断〜見積もり・プラン提案まで 工事の品質は、最初の“診断力”によって大きく左右されます。積水ハウスの住宅では外壁材ごとの劣化特徴を踏まえたチェックが欠かせません。 ◎現地調査で確認するポイント 外壁材の種類(ダインコンクリート/セラミックウォール/アルミパネルボード など) 目地のガスケットまたはコーキングの状態 チョーキング・ヘアクラック・退色の有無 ベランダ防水・付帯部(雨樋・破風・軒天)の状態 屋根材の種類・劣化状況(スレート・瓦など) ◎見積もり・提案のポイント 外壁材の種類に合わせた専用下塗り材の提案 クリア塗装/塗りつぶし塗装の判断 塗料のグレード違いによる費用比較 ガスケットやコーキングの補修方法 屋根・ベランダ防水との“同時施工のメリット”提示 積水ハウスの外壁塗装は、診断精度+提案力が仕上がりの品質を大きく左右します。 6-2. 足場設置・高圧洗浄・下地補修 工事の初期工程は、建物の安全性と仕上がりを左右する重要なステップです。 ◎工程の流れ(初期段階) 足場設置・メッシュシート張り → 作業員の安全確保・近隣への飛散防止。 高圧洗浄 → 外壁の汚れ・旧塗膜・カビ・コケを徹底除去。 特に積水ハウス住宅は“表面が硬質で汚れが残りやすい”ため、丁寧な洗浄が重要。 下地補修 → ガスケットやコーキングの劣化を補修、ひび割れ補修、浮きの確認。 素材ごとに適切な方法が異なる。 ◎下地補修で重視される部分 補修箇所 内容 重要度 ガスケット 隙間・縮みの補修 ★★★★★ コーキング 打ち替え・増し打ち ★★★★★ 外壁のひび割れ 補修材で埋める ★★★★☆ 付帯部の腐食 必要に応じて交換 ★★★☆☆ 外壁塗装の耐久性は、この下地処理の質で約70%決まると言われています。 6-3. 下塗り〜中塗り・上塗りと既存仕上げへの対応 高圧洗浄・下地補修が終わったら、いよいよ塗装工程に入ります。 ◎基本の3回塗り工程 下塗り(シーラー・プライマー) 外壁材に合わせて専用下塗り材を使用 密着性を高め、仕上がりのムラを防ぐ 中塗り(仕上げ塗料1回目) 色・艶をつけるベース 隠ぺい力を高める工程 上塗り(仕上げ塗料2回目) 耐久性を確保する仕上げ層 仕上がりの美観を左右する重要工程 ◎既存仕上げによる対応の違い 外壁材 仕上げの特徴 塗装時の対応 ダインコンクリート 凹凸が深い ローラーの種類・塗布量の調整が必須 セラミックウォール 表面が硬く滑らか 専用プライマーで密着性を確保 アルミパネルボード 非吸水素材 高密着プライマー使用が必須 ベルバーン 陶板 クリア仕上げ or 色替えで工程大幅増 積水ハウスの独自外壁は“塗りやすさ”に差があるため、素材特性を理解した施工が不可欠です。 6-4. 最終検査と引き渡し・保証書の確認 すべての塗装工程が完了したら、細かな仕上がりチェックを行います。 ◎最終検査のチェックポイント 塗りムラ・気泡・ローラー跡の有無 ガスケットまわりの仕上げ 付帯部(雨樋・破風・軒天など)の仕上がり 車庫・玄関まわりの仕上げ状態 カラーの統一感 塗料メーカー基準に適合しているか 【工期の目安】 外壁塗装のみ→約10~14日 外壁+屋根塗装→約12~16日 外壁+屋根カバー工法→約14~20日 ※天候・建物形状によって前後します。 7. 積水ハウスの外壁塗装業者を選ぶポイント 積水ハウスの外壁塗装は、外壁材・仕上げ・コーキング・ガスケットなど独自仕様が多く、一般的なサイディング住宅とは施工ポイントが異なります。そのため、業者選びは仕上がりの品質に直結する非常に重要な工程です。ここでは、失敗しないためのチェックポイントを整理していきます。 7-1. 積水ハウスの施工実績・外壁材への理解を重視 最も重要なのは、積水ハウスの外壁の特徴を理解した上で、適切な施工ができる業者かどうかです。 ◎施工実績が豊富な業者のメリット ダインコンクリートやセラミックウォールなど、外壁材別の“適切な下塗り材”を熟知している ガスケットの縮み・コーキング劣化など、積水ハウス住宅に多い劣化傾向を理解している 素材の密着性や吸水率を踏まえた塗料選定ができる クリア塗装/塗りつぶし塗装の適切な判断ができる ◎実績がわかるチェックポイント 施工事例ページに「積水ハウス」のタグ・カテゴリがある 外壁材ごとの具体的な施工写真が掲載されている 過去の施主のレビュー・評価 提案時に“積水ハウス仕様を前提にした説明”が出てくる 業者の知識量は、現地調査〜見積もり提案の段階で大きく差が出ます。 7-2. 仕様書・図面を踏まえた提案ができるか 積水ハウスの家では、「建築当初の図面や仕様書」を確認することで、外壁材・屋根材・コーキング材などが正確にわかります。適切な塗料選定にはこの情報が欠かせません。 ◎図面・仕様を踏まえた提案ができる業者の特徴 図面の情報から“どの外壁材に何を使うべきか”を説明できる 「タフクリア仕上げかどうか」「初期コーティングの有無」などを確認できる 既存仕上げに合う下塗り材・クリア塗料の選定が適切 ベルバーンやアルミパネルへの塗装時、必要工程を正確に提示できる ◎提案時のチェックポイント 以下の質問にスムーズに答えられる業者は信頼できます。 「この外壁材に適した塗料はどれですか?」 「タフクリア仕上げ場合、再塗装の方針は?」 「ガスケットはどう補修しますか?」 「クリアと塗りつぶしはどちらが良いですか?」 仕様を理解していない業者は、間違った塗料選び → 早期剥離につながる危険があります。 7-3. 見積もり内容・保証・アフターサービス 見積もりは「何が含まれているか」を確認することで、その業者の誠実さや技術力を判断できます。 ◎見積書で見るべき項目一覧 足場の費用 高圧洗浄の範囲(外壁・屋根・付帯部) 下地補修(ガスケット補修・コーキング打ち替え)の明細 3回塗り工程の明記(下塗り・中塗り・上塗り) 塗料グレード・メーカー名・耐久年数 付帯部塗装(軒天・破風・雨樋など)の有無 保証期間・保証内容 施工写真の提供有無 7-4. ハウスメーカー(純正リフォーム)と専門店の違いと上手な使い分け 積水ハウスで外壁塗装を行う場合、選択肢は大きく分けて2つです。 積水ハウスのリフォーム部門に依頼する(純正) 外壁・屋根専門店に直接依頼する どちらが正解というわけではなく、目的に合わせた使い分けが重要です。 ◎比較表:ハウスメーカー vs 専門店 項目 積水ハウス(純正リフォーム) 外壁・屋根専門店 安心感 高い(自社ブランドの信頼) 高いが店舗により差 価格 高め(中間マージンあり) 適正〜おさえめ 外壁材の知識 ◎(メーカー仕様に精通) ◎(積水の施工実績が多い場合) 提案の自由度 制限があることも 高い・選べる塗料が多い 工事内容 標準的・堅実な仕上がり 高耐久塗料などの選択肢が豊富 保証 長め 店舗により異なる ◎どちらを選ぶべき? メーカーの安心感を重視する → 積水ハウス コストを抑えつつ質にこだわりたい → 専門店 高耐久塗料を選びたい → 専門店の方が選択肢が広い ただし、専門店を選ぶ場合は必ず「積水ハウス施工の実績が多い」会社を選ぶことが大前提です。 8. スミタイが手がけた積水ハウス外壁塗装の施工事例紹介 スミタイでは、積水ハウスの外壁仕様にも対応した外壁塗装・屋根リフォームを多数施工しています。ここでは、実際の施工事例から3件をピックアップし、 どのような劣化状態だったのか どんな工事を行ったのか 仕上がりがどう変わったか を簡潔にご紹介します。 8-1. 栃木県塩谷郡高根沢町 I様邸:屋根カバー+外壁塗装でトータルリフォーム ◎施工前の状態 スレート屋根の褪色・コケ・割れが多数発生 外壁表面にはチョーキングが見られ、防水性低下 目地には、積水ハウスの外壁にも使われるガスケットが採用されており、経年劣化が進行 ◎施工内容 屋根:スレート屋根をINAGAKI ICひらぶきヒランビー(ジェットブラック)でカバー工法 外壁:ジャパンカーボライン スーパームキコート(8084 カラーボンドメリーノ)で高耐久塗装 ガスケット部分にブリードプライマーを使用し、可塑剤汚れを防止 軒天・雨樋・雨戸・幕板など付帯部もあわせて塗装 ◎仕上がりのポイント 屋根をカバー工法で一新し、耐久性と防水性が大幅アップ 外壁はやわらかなベージュ系カラーで、明るく上品な印象に ガスケットまわりの処理も丁寧に行い、美観と耐久性を両立 👉 詳細な写真・工程はこちら https://www.tochigi-gaiheki.com/works/57608/ 8-2. 栃木県宇都宮市 F様邸:ブルー系外壁+高遮熱屋根塗装でスタイリッシュに一新 ◎施工前の状態 スレート屋根: 紫外線による褪色、コケの発生 欠け・クラック、棟板金の釘浮きなどが多数 外壁: スタッコ調吹付仕上げにチョーキングが発生 軒天・幕板・雨樋など付帯部も褪色が進行 バルコニーFRP防水も劣化が見られ、早めのメンテナンスが必要な状態 ◎施工内容 屋根:アステックペイント スーパーシャネツサーモSi(9119 トゥルーブラック)で高遮熱塗装 高圧洗浄 → 下塗り → タスペーサー挿入 → 中塗り・上塗り 外壁:アステックペイント シリコンREVO1000-IR(65-20H)で塗装 バルコニー:防水専用塗料でトップコート塗り替え 破風・雨樋・幕板など付帯部も合わせて塗装し、トータルで保護 ◎仕上がりのポイント 外壁はブルー系カラーで、落ち着きと個性を両立したスタイリッシュな外観に 屋根は高遮熱塗料を採用し、美観+省エネ性も期待できる仕様 バルコニー防水まで含めてメンテナンスし、住まい全体の耐久性を底上げ 👉 詳細な写真・工程はこちら https://www.tochigi-gaiheki.com/works/53520/ 8-3. 栃木県宇都宮市 T様邸:積水ハウスオリジナルのアルミパネルボードをツートン仕上げ ◎施工前の状態 屋根:陶器瓦のため退色は少なく、大きな問題なし 外壁: 積水ハウスオリジナルのアルミパネルボード 紫外線による褪色、北側にはカビ・コケの発生 軒天:チョーキングが進行 付帯部(雨樋・幕板・雨戸)も褪色が進み、全体的にくすんだ印象に ◎施工内容 外壁:アステックペイント シリコンREVO1000-IR 8083 カラーボンドベイジュ 8211 コーヒーブラウン → ベージュ × ブラウンのツートンで塗装 軒天:専用塗料で塗装し、素材保護 雨樋・幕板・雨戸など付帯部もあわせて塗装 高圧洗浄〜下塗り〜中塗り〜上塗りの3回塗り+付帯部総仕上げ ◎仕上がりのポイント 積水ハウス特有のアルミパネルボードに合わせた高密着塗装で、剥がれにくい仕上がり ベージュ × ブラウンのツートンで、落ち着いた高級感のある外観にイメージチェンジ 付帯部の色も統一し、建物全体のデザイン性が向上 👉 詳細な写真・工程はこちら https://www.tochigi-gaiheki.com/works/51703/ 8-4. 3つの事例から分かる「スミタイの積水ハウス対応力」 今回ご紹介した3件には共通して、次のような特徴があります。 屋根カバー・屋根塗装・外壁塗装・防水を一体で提案し、長期的な耐久性を重視 スレート屋根・アルミパネルボード・ガスケット目地など、 積水ハウス住宅でよく見られる仕様に合わせた診断・施工を実施 カラー提案は、 ベージュ系で上品に ブルー系でスタイリッシュに ツートンで高級感を演出 といったように、お客様の希望と建物のデザイン性を両立 「積水ハウスの外壁塗装って、どんな仕上がりになるの?」という方は、 まずはこれらの施工事例を見ていただくと、色選びや工事内容のイメージがつきやすくなります。 10. まとめ 積水ハウスの外壁塗装は、外壁材の種類や仕上げ、ガスケット・コーキングなど独自仕様が多く、一般的な塗装工事とは異なる注意点がいくつもあります。 そのため、素材に合った下塗り材の選定や、積水ハウス特有の劣化症状への理解が、仕上がりの美観と耐久性を大きく左右します。 本記事で紹介したように、スミタイでは積水ハウス住宅の施工実績が豊富で、 外壁材に合わせた専用工法 ガスケット補修や詳細な下地処理 住まいに合うカラー提案 外壁+屋根の同時施工 など 積水ハウスの建物に適した丁寧な施工を強みとしています。 外壁塗装は10〜15年に一度の大切なメンテナンスです。 大切な住まいを長持ちさせるためにも、早めの点検と、積水ハウス住宅の仕様に精通した専門店へのご相談をおすすめします。
2025.12.10(Wed)
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