屋根の割れや欠けは放置厳禁!原因・症状・対策を徹底解説
2025.09.19 (Fri) 更新
屋根は私たちの暮らしを守ってくれる大切な存在ですが、長い年月の間に「割れ」や「欠け」といった不具合が発生することがあります。
一見すると小さなヒビでも、放置してしまうと雨漏りや建物内部の腐食など大きなトラブルに直結しかねません。
この記事では、屋根の割れや欠けが起きる原因や放置のリスク、補修方法、点検の重要性などをわかりやすく解説します。
目次
屋根の割れや欠けが起きる主な原因
屋根材が割れたり欠けたりする背景には、いくつかの典型的な要因があります。
1. 経年劣化による脆弱化
スレート屋根やセメント瓦などは年数が経つと塗膜が劣化し、水分を吸収しやすくなります。紫外線や雨風を受け続けた結果、乾燥や膨張・収縮を繰り返し、次第に脆くなりひび割れが発生します。
2. 自然災害の影響
台風の強風で飛来物が当たったり、地震で揺れたりすると屋根材に負担がかかり、欠けや割れを引き起こすことがあります。特に近年は大型台風や地震の被害が増えており、注意が必要です。
3. 積雪や凍結
寒冷地では屋根の上に積もった雪の重みや、凍結と解凍の繰り返しによって屋根材が割れるケースがあります。特に瓦屋根では凍害による細かな割れが多く見られます。
屋根材の種類別に見る割れ・欠けの特徴
屋根材によって割れや欠けの起こりやすさ、症状には違いがあります。
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スレート屋根
薄くて軽いのが特徴ですが、経年劣化で脆くなり、踏み割れや表面のひびが発生しやすいです。 -
瓦屋根
耐久性は高いものの、地震や強風での落下や欠けが問題になります。 -
金属屋根(ガルバリウム鋼板など)
割れることはほとんどありませんが、凹みやサビによる欠損が起こるケースがあります。
割れや欠けを放置するとどうなる?
「小さいから大丈夫」と放置すると、次のようなトラブルに発展します。
雨漏りのリスク
ひび割れから浸水し、防水シートや野地板が傷むと雨漏りにつながります。天井や壁のシミ、カビの発生にも直結します。
構造材の腐食
長期間水がしみ込むと木材が腐り、屋根の強度が落ちます。最悪の場合は大規模リフォームが必要になります。
屋根材の飛散
欠けた屋根材が強風で飛ばされ、近隣に被害を与える恐れがあります。実際に隣家の窓ガラスを割ってしまう事故例もあります。
光熱費の増加
屋根の防水性や断熱性が下がると、冷暖房効率が落ち、光熱費が上がるという副次的な影響も出ます。
修理方法と費用の目安
症状に応じて、修理方法は変わります。
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コーキング補修(数千円~数万円)
小さなヒビならシーリング材で補修可能。ただし応急処置であり長持ちはしません。
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屋根材の差し替え(1枚数千円程度)
割れた部分だけ交換できます。屋根材が廃盤の場合は類似品を使用。
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カバー工法(150万円~程度)
既存屋根の上に新しい屋根材を重ね張りする方法。工期が短く費用も抑えられます。
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葺き替え工事(200万円~程度)
屋根と下地をすべて交換。費用はかかりますが最も安心です。
自分で補修できる?DIYのリスク
インターネットなどでは屋根補修用のテープやコーキング材が販売されていますが、DIYでの補修はおすすめできません。
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高所作業は転落の危険が大きい
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一時的な補修しかできず再発する
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かえって屋根材を傷めてしまう
安全面と確実な修繕のためにも、専門業者に依頼するのが安心です。
屋根を長持ちさせるためのメンテナンス
屋根の割れや欠けを防ぐには、日頃の点検とメンテナンスが欠かせません。
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10年に一度を目安に点検
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台風や地震のあとに外観を確認
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屋根塗装で防水性を維持
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苔やカビが見えたら早めに対応
屋根は普段見えにくい部分だからこそ、定期的にチェックすることが重要です。
まとめ
屋根の割れや欠けは小さな不具合に見えても、放置すると雨漏り・構造材の腐食・屋根材の飛散など大きな問題に発展します。
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主な原因は経年劣化や自然災害、凍結、人の歩行など
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屋根材ごとに割れや欠けの特徴がある
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補修方法は症状に応じて選択し、DIYではなく専門業者に依頼するのが安心
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定期点検とメンテナンスが予防のカギ
大切な住まいを長持ちさせるために、屋根の割れや欠けを軽視せず、早めの点検・修理を心がけましょう。