屋根の色褪せ・サビは劣化のサイン!放置するとどうなる?症状と対策を解説
2025.07.23 (Wed) 更新
屋根は住まいを雨風や紫外線から守る大切な部分ですが、年月の経過とともに色褪せやサビといった症状が表れてきます。こうした劣化を「まだ見た目が少し悪くなっただけ」と放置してしまうと、雨漏りや躯体へのダメージにつながる恐れがあります。
この記事では、屋根の色褪せやサビがどのようなサインなのか、診断のポイントや放置した場合のリスク、適切なメンテナンス方法について解説します。
屋根の色褪せとは?
屋根の色褪せとは、表面の塗膜が劣化して防水性や美観を失っている状態のことです。新築直後は艶やかな色合いを保っていますが、5〜10年ほど経過すると少しずつ色が薄くなり、白っぽく見えるようになります。
色褪せの主な原因
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紫外線の影響
屋根は建物の中で最も日差しを受けやすい部分です。紫外線は塗膜を分解し、色素を劣化させていきます。 -
雨風による摩耗
風に乗って運ばれる砂やほこり、雨水が繰り返し当たることで表面が削られていきます。 -
排気ガスや汚れの付着
車の排気ガスや工場の煙などの大気汚染物質が付着することでも、変色や色褪せが進行します。
色褪せの診断チェック
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屋根全体の艶がなく、白っぽく見える
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部分的に色が薄くなり、ムラが出ている
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外壁と比べて屋根の色が極端にくすんでいる
👉 ポイント
色褪せは一見すると「見た目の問題」と思われがちですが、実際には塗膜の防水機能が失われているサインです。この段階で放置すると、次のサビや劣化へとつながっていきます。
屋根のサビとは?
特にトタン屋根やガルバリウム鋼板屋根といった金属屋根に起こりやすいのが「サビ」です。サビは金属が水や酸素と反応して腐食する現象で、一度発生すると徐々に広がっていきます。
サビの種類と進行段階
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点サビ
小さな斑点状のサビ。早めに見つければ研磨と防錆塗装で対応可能。 -
広範囲の赤サビ
屋根全体が赤茶色に変色している状態。進行すると屋根材がもろくなってきます。 -
穴あきサビ
腐食が内部まで進み、屋根材に穴が開いてしまう状態。この段階では塗装では対応できず、葺き替えやカバー工法が必要になります。
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サビの診断ポイント
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表面に赤茶色や黒い斑点がある
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雨樋や外壁に赤サビの雨だれ跡が見える
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屋根材の一部が剥がれて穴が開いている
色褪せやサビを放置するとどうなる?
屋根の色褪せやサビを「見た目の劣化だから」と軽く考えて放置してしまうと、次のような深刻な問題につながります。
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防水機能の低下 → 雨漏り発生
塗膜の防水性能がなくなると、屋根材が直接雨水を吸収しやすくなり、雨漏りのリスクが高まります。 -
屋根材の腐食・破損
金属屋根はサビで穴が空き、スレート屋根はひび割れが起きやすくなります。 -
建物内部への被害
雨漏りが進行すると天井や壁紙のシミ、木材の腐食、さらにはシロアリ被害のリスクも高まります。 -
補修費用の増加
本来なら塗装だけで済む段階でも、放置すれば屋根の葺き替えやカバー工法といった大規模工事が必要になり、費用は数倍に膨らみます。
敵切なメンテナンス方法
屋根の色褪せやサビの進行度に応じて、メンテナンス方法が異なります。
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色褪せのみの段階
→ 屋根塗装で防水機能を回復。遮熱塗料や高耐久塗料がおすすめ。 -
軽度のサビがある段階
→ ケレン(サビ落とし)+防錆処理+塗装で補修可能。 -
サビが広範囲に進行・穴あき
→ 屋根カバー工法(重ね葺き)や屋根葺き替えが必要。
屋根点検のタイミング
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新築から10年経過している
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前回の塗装から10年経過している
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色褪せやサビが目視できるとき
屋根は普段なかなか見えにくい場所ですので、専門業者による定期点検を受けるのが安心です。
まとめ
屋根の色褪せやサビは、住まいを長持ちさせるための劣化サインです。
「見た目が少し悪くなっただけ」と放置してしまうと、やがて雨漏りや屋根材の腐食につながり、補修費用も大きくなってしまいます。
早めに点検・メンテナンスを行うことで、住まいの美観と耐久性を守ることができます。
気になる症状があれば、ぜひお気軽にご相談ください。