ガルバリウム鋼板の屋根・外壁の正しい選び方!メリット・デメリット・施工のコツを解説
2025.05.13 (Tue) 更新
「スタイリッシュで耐久性抜群の外装材」として注目を集めるガルバリウム鋼板。金属ならではのシャープなデザインと、長期間にわたる耐候性を兼ね備え、住宅や店舗、工場など幅広い建築物で採用されています。
しかし、いざ外装材として検討するとなると、「ガルバリウム鋼板って具体的にどんな素材?」「メリットばかりが強調されるけど、デメリットはないの?」「メンテナンスは大変?コストはどれくらいかかる?」など、気になるポイントも多いはずです。
本記事では、ガルバリウム鋼板の基本情報から、メリット・デメリット、施工方法、メンテナンスのポイントまで、徹底解説!後悔しない外装材選びのために、ぜひ参考にしてください。
目次
- 1.金属なのに錆びにくい!ガルバリウム鋼板とは?
- 1-1 ガルバリウム鋼板の成分とその役割
- 1-2 ガルバリウム鋼板と他の鋼板との違い
- 1. ガルバリウム鋼板(耐久性とコストのバランスが良い)
- 2. トタン(亜鉛メッキ鋼板)(低コストだが耐久性に劣る)
- 3. ステンレス鋼板(高耐久だがコストが高い)
- 4. エスジーエル(SGL)(ガルバリウム鋼板の進化版)
- 1-3 なぜガルバリウム鋼板が選ばれるのか?
- 2.ガルバリウム鋼板の建材としてのメリット
- 2-1 優れた耐久性と耐食性
- 2-2 軽量で建物への負担が少ない
- 2-3 デザイン性が高く、モダンな仕上がりに
- 2-4 メンテナンスコストが低い
- 2-5 コストパフォーマンスが良い
- 3.ガルバリウム鋼板の建材としてのデメリット
- 3-1 断熱性が低く、寒暖差の影響を受けやすい
- 3-2 防音性が低く、雨音が響きやすい
- 3-3 傷がつきやすく、錆びが発生するリスクがある
- 3-4 施工には専門知識が必要で、DIYには向かない
- 4.ガルバリウム鋼板の張り方(屋根・壁)
- 4-1 ガルバリウム鋼板の張り方【屋根編】
- 4-2 ガルバリウム鋼板の張り方【壁編】
- 5.ガルバリウム鋼板のメンテナンス方法
- 5-1 ガルバリウム鋼板のメンテナンスの基本
- 5-2 ガルバリウム鋼板の掃除方法
- 5-3 錆びや傷の補修方法
- 5-4 再塗装のタイミングと方法
- 5-5 雪や落ち葉などの自然要因への対策
- 6.ガルバリウム鋼板の施工業者選びのポイント
- 6-1 実績のある業者を選ぶ
- 6-2 施工費用が適正か確認する
- 6-3 施工後の保証やアフターメンテナンスがあるか確認する
- 7.まとめ
1.金属なのに錆びにくい!ガルバリウム鋼板とは?
ガルバリウム鋼板とは、アルミニウム・亜鉛・シリコンの合金メッキを施した鋼板のことです。1972年にアメリカで開発され、日本でも住宅や商業施設、工場の屋根・外壁材として広く普及しています。
金属製の建材と聞くと「錆びやすいのでは?」と心配になる方もいるかもしれません。しかし、ガルバリウム鋼板は、一般的なトタン(亜鉛メッキ鋼板)の約3〜6倍の耐久性を持ち、長期間にわたって錆びにくいのが大きな特徴です。さらに、軽量でありながら強度も高く、建物への負担を軽減できるため、耐震性の向上にも貢献します。
1-1 ガルバリウム鋼板の成分とその役割
ガルバリウム鋼板が高い耐久性を持つ理由は、特殊なメッキ成分にあります。
成分 | 特徴 |
---|---|
アルミニウム(約55%) | メッキ表面を保護し、錆びにくさを向上させる |
亜鉛(約43.4%) | 鋼板の露出部分をカバーし、腐食を防ぐ |
シリコン(約1.6%) | メッキの密着性を高め、加工性を向上させる |
特に、アルミニウムの含有量が多いことがポイントです。アルミニウムは酸素と結びつきやすく、表面に酸化被膜を作ることで、内部の鋼板を守る役割を果たします。一方で、亜鉛の特性により、もしメッキ表面に傷がついたとしても、周囲の亜鉛が自己修復的に広がり、鋼板の露出を防ぎます。
1-2 ガルバリウム鋼板と他の鋼板との違い
建材として使われる鋼板にはさまざまな種類があり、それぞれに特徴や用途が異なります。以下に、代表的な鋼板との違いを詳しく比較してみましょう。
1. ガルバリウム鋼板(耐久性とコストのバランスが良い)
- 錆びにくく、長寿命(トタンの3~6倍の耐久性)
- 比較的軽量で、建物への負担が少ない
- デザイン性が高く、モダンな外観に適している
- 価格と性能のバランスが良い(コストパフォーマンスに優れる)
- 住宅の屋根・外壁、店舗、ガレージに最適
2. トタン(亜鉛メッキ鋼板)(低コストだが耐久性に劣る)
成分 | 特徴 |
---|---|
亜鉛(100%) | 鋼板の表面を保護するが、錆びやすい |
- 価格が安く、導入しやすい
- 加工が容易で、施工が比較的簡単
- 錆びやすく、定期的な塗装メンテナンスが必要
- 耐用年数が短く、10〜20年程度で交換の可能性が高い
- 倉庫・仮設建築、小屋など、コストを抑えたい場面で使用される
3. ステンレス鋼板(高耐久だがコストが高い)
成分 | 特徴 |
---|---|
鉄(主成分) | 強度が高い |
クロム(約10〜20%) |
酸化皮膜を形成し、錆びにくさを向上 |
ニッケル(約8%) |
耐食性をさらに向上 |
- 非常に錆びにくく、メンテナンスフリーに近い
- 耐用年数が長く、50年以上使用できることも
- 価格が非常に高く、コストがかかる
- 重いため、施工や建物の構造に制限が出る場合がある
- 食品工場・高級住宅・特殊な環境(海沿いなど)で使用される
4. エスジーエル(SGL)(ガルバリウム鋼板の進化版)
成分 | 特徴 |
---|---|
アルミニウム(約55%) | 錆びにくさを向上 |
亜鉛(約41.4%) | 鋼板の露出部分をカバー |
シリコン(約1.6%) |
加工性を向上 |
マグネシウム(約2%) | 耐食性をさらに向上させる |
- ガルバリウム鋼板よりさらに耐久性が向上(耐食性約3倍)
- 錆びにくさが強化され、よりメンテナンスの負担が少ない
- トタンやガルバリウムより高価だが、長期的なコストパフォーマンスが良い
- 最新の住宅や商業施設で採用が増えている
1-3 なぜガルバリウム鋼板が選ばれるのか?
- トタンよりも圧倒的に錆びにくく、メンテナンスが楽
- ステンレスより安価で、コストパフォーマンスが良い
- エスジーエルには劣るが、価格と耐久性のバランスが取れている
- デザイン性が高く、住宅や店舗の外観をおしゃれにできる
特に、コストと耐久性のバランスを重視する一般住宅の外装材としては、ガルバリウム鋼板が最も優れた選択肢の一つとなっています。
2.ガルバリウム鋼板の建材としてのメリット
ガルバリウム鋼板は、屋根や外壁などの建材として耐久性・軽量性・デザイン性に優れており、多くの建築物で採用されています。ここでは、具体的なメリットを詳しく解説していきます。
2-1 優れた耐久性と耐食性
・錆びにくい!トタンの3〜6倍の耐食性
ガルバリウム鋼板は、アルミニウムと亜鉛の相乗効果により、非常に錆びにくいのが特徴です。トタン(亜鉛メッキ鋼板)と比較すると、約3〜6倍の耐食性があり、長期間にわたって劣化しにくい建材として高く評価されています。
・海沿いの地域でも安心
従来のトタンや鉄製の屋根は、潮風の影響で錆びやすく、頻繁なメンテナンスが必要でした。しかし、ガルバリウム鋼板は塩害にも強いため、海沿いの建物でも使用しやすい素材です。さらに、**エスジーエル(SGL)**のような進化版の鋼板を選ぶことで、より強い耐久性を得ることも可能です。
・酸性雨や紫外線にも強い
近年、日本では酸性雨や紫外線による外装の劣化が問題視されています。ガルバリウム鋼板は、酸性雨や紫外線による劣化が少なく、長期間美しさを保ちやすいというメリットもあります。
2-2 軽量で建物への負担が少ない
・地震に強い家づくりに貢献
ガルバリウム鋼板のもう一つの大きなメリットは、非常に軽量であることです。例えば、一般的な瓦屋根と比較すると、重さは約1/10程度しかありません。そのため、屋根や外壁に使用することで、建物全体の重量を抑え、耐震性を向上させることができます。
・施工しやすく、リフォームにも最適
軽量であるため、施工がしやすくリフォーム時の負担も軽減できます。特に屋根のカバー工法(既存の屋根材の上に新たに鋼板を張る工法)では、重い瓦やスレート屋根を撤去せずに施工できるため、コスト削減にもつながります。
2-3 デザイン性が高く、モダンな仕上がりに
・シンプルでスタイリッシュなデザインに最適
ガルバリウム鋼板は、無駄のないシンプルなフォルムが特徴です。そのため、シンプルモダン・インダストリアルデザインの住宅に非常に適しています。
・カラーバリエーションが豊富
最近では、シルバー系だけでなく、ブラック・ネイビー・ブラウン・ホワイトなどのカラー展開も増えており、住宅や店舗のデザインに合わせて自由に選べるようになっています。
・外壁にも使える!立体的なデザインも可能
ガルバリウム鋼板は、フラットな形状だけでなく、波板やスパンドレルなどの加工バリエーションも豊富です。外壁材として使用することで、立体的な陰影を作り、おしゃれな外観に仕上げることができます。
2-4 メンテナンスコストが低い
・長期間メンテナンス不要!
ガルバリウム鋼板は耐久性が高いため、塗装や補修の頻度が少なくて済むのが大きなメリットです。一般的に、トタンやスレートの屋根は10〜15年ごとに塗装や補修が必要ですが、ガルバリウム鋼板なら20〜30年はほぼメンテナンス不要と言われています。
・表面の劣化が少なく、美しさをキープ
長期間にわたって紫外線や風雨にさらされても、変色や錆びが発生しにくく、美しい外観を維持しやすいのも魅力です。
2-5 コストパフォーマンスが良い
・初期費用はやや高めだが、長期的にはお得
ガルバリウム鋼板は、トタンやスレートに比べると初期費用はやや高めですが、耐久性が高くメンテナンスコストが少ないため、長期的にはコストパフォーマンスに優れています。
・修理や交換の頻度が少なく、ランニングコストを抑えられる
一般的な外壁材(サイディングやモルタル)と比較すると、ガルバリウム鋼板はメンテナンスの手間が少なく、ランニングコストを抑えることができます。
このように、ガルバリウム鋼板は、耐久性・軽量性・デザイン性のバランスが取れた、非常に優秀な建材です。特に、メンテナンスの手間を減らしたい方、モダンでおしゃれな外観を目指したい方には最適な素材と言えるでしょう。
3.ガルバリウム鋼板の建材としてのデメリット
ガルバリウム鋼板は、耐久性・軽量性・デザイン性に優れた建材ですが、万能というわけではなく、いくつかのデメリットもあります。採用を検討する際には、これらのデメリットも理解した上で判断することが重要です。
3-1 断熱性が低く、寒暖差の影響を受けやすい
・金属素材のため、外気温の影響を受けやすい
ガルバリウム鋼板は金属製の建材であるため、断熱性が低いという特性があります。夏は太陽の熱を吸収しやすく、冬は冷えやすいため、寒暖差の影響を強く受けることがデメリットとして挙げられます。
・屋根材として使用すると、夏場の屋内温度が上がりやすい
特に屋根材としてガルバリウム鋼板を使用すると、直射日光を受けることで屋根の表面温度が上昇し、室内が暑くなりやすい傾向があります。これは、断熱性の高い瓦やスレートと比べると、特に顕著です。
【対策方法】
断熱性の低さを補うためには、以下のような対策が有効です。
- 遮熱塗料や断熱塗料を塗布する(太陽の熱を反射し、室温上昇を抑える)
- 屋根や外壁の内側に断熱材を入れる(グラスウールや発泡ウレタンなど)
- 屋根の小屋裏換気を強化する(熱がこもるのを防ぐため、換気口を増やす)
こうした対策を講じることで、ガルバリウム鋼板の断熱性の弱さをカバーすることが可能です。
3-2 防音性が低く、雨音が響きやすい
・金属製のため、雨音が響きやすい
ガルバリウム鋼板は金属素材のため、雨が直接当たると音が響きやすいというデメリットがあります。特に強い雨や雹(ひょう)が降ると、室内に響く音が気になることがあります。
・屋根材として使用すると、台風や豪雨時に騒音が大きくなる
特に屋根材として使用した場合、台風や豪雨時に雨音が強く響くため、室内の静音性を求める方には向いていないことがあります。
【対策方法】
雨音対策としては、以下の方法が効果的です。
- 遮音シートや防音材を下地に設置する(吸音効果を高める)
- 屋根裏に断熱材を入れる(防音と断熱を同時に改善)
- 天井の二重構造を採用する(音が室内に伝わるのを軽減)
これらの対策を行うことで、雨音の問題を軽減できます。
3-3 傷がつきやすく、錆びが発生するリスクがある
・メッキ層が削れると、錆びの原因になる
ガルバリウム鋼板は耐食性が高い建材ですが、表面のメッキ層が傷つくと、そこから錆びが発生する可能性があります。特に、強風で飛来物が当たったり、施工時に傷をつけてしまったりすると、錆びのリスクが高まるため注意が必要です。
・海沿いでは潮風の影響を受けることがある
ガルバリウム鋼板は塩害に強いとされていますが、完全に錆びないわけではありません。特に海沿いの地域では、潮風に含まれる塩分によって腐食が進むことがあります。
【対策方法】
錆びや傷からガルバリウム鋼板を守るには、以下の方法が効果的です。
- 定期的に清掃し、汚れや塩分を洗い流す(特に海沿いでは重要)
- 傷がついた部分は早めに補修塗装をする(小さな傷から錆びが広がるのを防ぐ)
- エスジーエル(SGL)など、より耐久性の高い鋼板を選ぶ
こうした対策を講じることで、ガルバリウム鋼板の錆びを防ぐことができます。
3-4 施工には専門知識が必要で、DIYには向かない
施工時に注意しないと、メッキ層を傷つける可能性がある
ガルバリウム鋼板は非常に優れた建材ですが、施工には専門的な技術が必要です。例えば、釘やビスの締め付けが強すぎるとメッキ層を傷つけ、錆びの原因になることがあります。
DIYでの施工は難しく、専門業者に依頼するのが基本
木材やサイディングなどの建材と比べると、加工が難しく、適切な施工をしないと耐久性が低下する可能性があります。そのため、DIYでの施工には向いておらず、専門業者に依頼するのが一般的です。
4.ガルバリウム鋼板の張り方(屋根・壁)
ガルバリウム鋼板は、屋根材・外壁材のどちらにも使える汎用性の高い建材ですが、張り方の種類によって仕上がりのデザインや機能性が異なります。 屋根・壁それぞれに適した張り方を理解し、デザイン性と耐久性を両立させることが重要です。
ここでは、ガルバリウム鋼板の代表的な張り方(横葺き・縦葺き・波板など) を詳しく解説します。
4-1 ガルバリウム鋼板の張り方【屋根編】
ガルバリウム鋼板の屋根には、横葺き・縦葺き・波板 など、いくつかの張り方があります。デザインや機能性に合わせて適切な方法を選ぶことが重要です。
① 横葺き(よこぶき)
スタイリッシュでモダンな屋根デザインに最適!
特徴
- 屋根の流れ方向(勾配)に対して 水平にガルバリウム鋼板を並べる施工方法。
- シャープでモダンなデザインが特徴で、住宅や店舗に多く採用される。
- 雨仕舞い(あまじまい=雨水の排水処理)に優れ、比較的施工しやすい。
メリット
- デザイン性が高く、シンプルモダンな家にぴったり。
- 雨の流れをコントロールしやすいため、防水性に優れる。
- 施工コストが比較的安価。
デメリット
- 勾配が少ない(緩やかな傾斜の屋根)場合は水が溜まりやすい。
- 風の影響を受けやすいため、台風が多い地域では補強が必要な場合がある。
▶ 住宅・店舗の屋根デザインを重視する場合におすすめ!
② 縦葺き(たてぶき)
耐久性と防水性に優れ、雨が多い地域に最適!
特徴
- 屋根の流れ方向に 垂直にガルバリウム鋼板を並べる施工方法。
- 雨水をスムーズに流す構造 で、勾配のある屋根に適している。
- 横葺きに比べ、シンプルでスッキリとした印象を与える。
メリット
- 雨仕舞いが優れており、勾配のある屋根に適している。
- 耐久性が高く、風の影響を受けにくい。
- 施工方法によっては 継ぎ目が少なく、雨漏りリスクが低い。
デメリット
- 横葺きより施工コストがやや高め。
- デザインがシンプルすぎるため、意匠性を重視する場合は不向き。
▶ 雨が多い地域、勾配のある屋根に最適!
③ 波板(なみいた)
倉庫やガレージ、簡易建築物に適した経済的な施工方法!
特徴
- 波形に加工されたガルバリウム鋼板を並べる施工方法。
- 屋根材としても外壁材としても使用可能。
- 価格が安く、施工が簡単なため、倉庫やガレージなどに多用される。
メリット
- コストが安く、施工しやすい。
- 通気性が良く、湿気を逃しやすい。
- 軽量で建物への負担が少ない。
デメリット
- デザイン性が低いため、住宅にはあまり使用されない。
- 耐久性が低く、強風時の飛散リスクがある。
▶ 倉庫・ガレージ・農業用施設におすすめ!
4-2 ガルバリウム鋼板の張り方【壁編】
ガルバリウム鋼板の外壁も同じく、横張り・縦張り・波板張り などの施工方法があります。
① 横張り(よこばり)
シャープで高級感のあるデザインに!
特徴
- 外壁に対して 水平にガルバリウム鋼板を配置する施工方法。
- スタイリッシュなデザインで、高級住宅やモダンな建築物に採用される。
メリット
- 陰影が生まれ、立体感のある外観に仕上がる。
- 雨仕舞いが良く、外壁の耐久性が向上する。
デメリット
- 施工コストが高め。
- 雨水が横方向の継ぎ目に溜まりやすく、適切な施工が求められる。
▶ シンプルモダンなデザイン住宅におすすめ!
② 縦張り(たてばり)
スッキリとしたデザインと耐久性を両立!
特徴
- 外壁に対して 垂直にガルバリウム鋼板を配置する施工方法。
- 雨水が流れやすく、防水性に優れる。
メリット
- 雨水が溜まりにくく、メンテナンスが楽。
- シンプルでスッキリとした印象になる。
デメリット
- 横張りと比べるとデザイン性が控えめ。
- 施工に技術が必要で、DIYには不向き。
▶ 雨が多い地域やメンテナンス性を重視する場合におすすめ!
③ 波板張り(なみいたばり)
シンプルでコストを抑えた施工が可能!
特徴
- 波板を外壁に設置する施工方法で、倉庫やガレージ向け。
メリット
- コストが安く、施工が簡単。
- 耐久性があり、軽量で建物への負担が少ない。
デメリット
- デザイン性が低く、住宅には向いていない。
▶ 倉庫・ガレージなど、低コストで施工したい場合におすすめ!
5.ガルバリウム鋼板のメンテナンス方法
ガルバリウム鋼板は耐久性が高く、メンテナンスの手間が少ない建材ですが、長期間にわたって美観と性能を維持するためには定期的な点検と適切なメンテナンスが必要です。
メンテナンスを怠ると、錆びや塗装の劣化が進行し、耐久性が低下する恐れがあります。本章では、ガルバリウム鋼板の適切なメンテナンス方法について詳しく解説します。
5-1 ガルバリウム鋼板のメンテナンスの基本
メンテナンスの頻度の目安
メンテナンス項目 | 点検・清掃の頻度 | 補修・塗装の頻度 |
---|---|---|
目視点検(外壁・屋根の状態チェック) |
年1回 |
– |
汚れやホコリの除去(清掃) |
年1~2回 |
– |
傷・錆びの補修 |
– |
傷を発見したら早めに |
再塗装 |
– | 約15~20年ごと |
特に、雨風にさらされやすい屋根は、定期的な点検と清掃が重要です。
5-2 ガルバリウム鋼板の掃除方法
ガルバリウム鋼板は表面の汚れを放置すると劣化が進むため、定期的な清掃が推奨されます。
【基本的な清掃方法(外壁・屋根共通)】
①水洗い(ホースや高圧洗浄機を使用)
ホコリや泥汚れを水で洗い流す。 高圧洗浄機を使用する場合は、水圧を弱めに設定するのがポイント。
②柔らかいスポンジまたは布で拭き取る
表面を傷つけないように、優しく拭き取る。
③中性洗剤を使用(頑固な汚れに対して)
油汚れや排気ガスの付着がある場合は、中性洗剤を薄めて使用。
強アルカリ性・酸性の洗剤はメッキを傷めるためNG!
④しっかり水で洗い流す
洗剤が残らないよう、しっかりとすすぐ。
※清掃時の注意点※
- 研磨スポンジや金属ブラシは使用しない!(表面を傷つける原因になる)
- 水滴をそのまま放置しない!(水垢が残る可能性があるため、乾拭きするとより良い)
5-3 錆びや傷の補修方法
ガルバリウム鋼板は耐食性が高いですが、傷がついた部分は錆びやすいため、早めの補修が重要です。
・小さな傷の補修方法
- 傷の部分を乾いた布で拭き取る
- タッチアップペイント(補修用塗料)を薄く塗る
- 完全に乾燥させる
▶ 小さな傷は早めに補修することで、錆びの発生を防ぐことができる!
・錆びが発生した場合の対処方法
もし錆びが発生してしまった場合は、以下の方法で補修を行う。
- サンドペーパーやワイヤーブラシで錆びを削る
- 錆止め剤を塗布し、完全に乾燥させる
- 補修用塗料で塗装し、防水性を回復させる
▶ 錆びが広範囲に広がっている場合は、専門業者に相談するのがベスト!
5-4 再塗装のタイミングと方法
ガルバリウム鋼板は比較的長持ちする塗膜を持っていますが、経年劣化による塗装の剥がれや色褪せが発生することがあります。
再塗装の目安
- 約15〜20年が再塗装の目安
- 表面の色あせやツヤがなくなってきたら再塗装を検討
- 塗装が剥がれて下地が見え始めたら、早めに対処が必要
再塗装の流れ
- 高圧洗浄で汚れを除去
- 錆びや傷の補修
- 下塗り(錆止め塗料を塗布)
- 仕上げ塗装(2回塗り推奨)
▶ 塗装には「金属用の遮熱塗料やフッ素塗料」がおすすめ!
塗装を適切に行うことで、さらなる耐久性の向上が期待できます。
5-5 雪や落ち葉などの自然要因への対策
- 屋根に雪が積もりすぎると、落雪のリスクがある
→ 雪止め金具を設置することで、急な落雪を防止できる。
- 落ち葉やゴミが雨樋(あまどい)に詰まると、雨水の排水が悪化する
→ 雨樋の定期的な掃除が必要。
- 海沿いの建物では、塩害による錆びが発生しやすい
→ 水洗いを定期的に行い、塩分を洗い流すことが重要。
ガルバリウム鋼板は耐久性が高い建材ですが、定期的なメンテナンスを行うことで、さらに長持ちさせることができます。 しっかりケアをしながら、快適な住環境を維持しましょう!
6.ガルバリウム鋼板の施工業者選びのポイント
ガルバリウム鋼板の施工は、技術力のある業者に依頼することが非常に重要です。
適切な施工をしないと、雨漏りや錆びのリスクが高まり、結果的にメンテナンスコストが増えてしまう可能性があります。
6-1 実績のある業者を選ぶ
ガルバリウム鋼板の施工には、専門的な技術と経験が必要です。施工実績の豊富な業者を選びましょう。
業者の実績を確認する方法
- 過去の施工事例をチェック(公式サイトや口コミサイト)
- 施工後のメンテナンスや保証内容を確認
- 施工実績が10年以上の業者が安心
6-2 施工費用が適正か確認する
業者によって施工費用が異なるため、複数の業者から見積もりを取ることが大切です。
ただし、「極端に安い業者」は注意が必要です。施工ミスや手抜き工事のリスクが高まる可能性があるため、適正価格で施工する業者を選びましょう。
【施工費用の相場目安】
- ガルバリウム鋼板施工 → 約5,000~10,000円/㎡
安すぎる業者には注意!品質の低い材料や手抜き施工の可能性あり。
6-3 施工後の保証やアフターメンテナンスがあるか確認する
施工後に不具合が発生した場合の保証やアフターメンテナンスの有無も重要です。
特に、雨漏りや錆びが発生した際に対応してもらえるかどうかを確認しましょう。
業者選びのポイント
- 施工保証の期間が長い業者を選ぶ(5〜10年保証が目安)
- アフターメンテナンスのサービス内容を確認する
- 契約内容をしっかりチェックし、追加費用の有無を確認する
7.まとめ
ガルバリウム鋼板は、耐久性・軽量性・デザイン性を兼ね備えた優れた建材で、住宅の屋根や外壁、商業施設など幅広い用途で使用されています。
- 錆びにくく長寿命で、メンテナンスが少なくて済む
- 軽量で地震に強く、建物への負担が少ない
- シンプルモダンなデザインに最適
- 施工方法によって機能性や見た目を調整できる
一方で、断熱性や遮音性の低さ、傷による錆びのリスクなどのデメリットもあるため、適切な施工と定期的なメンテナンスが重要です。
また、施工業者の選び方もポイント。信頼できる業者を選び、適正な価格で施工してもらうことが、長期的に快適な住環境を維持するカギとなります。
ガルバリウム鋼板の特徴を理解し、用途に合わせて最適な選択をしましょう!
私が担当しました!

常務取締役
須藤 崇行すどう たかゆき
嘘をつくことが大嫌いな性格。手抜きが多い塗装業界…なんでこんな工事をされてしまったんだろう??なんでこんな価格でできるのだろう??そんなことを思うこともしばしば。リフォーム業界の健全化に真っ向勝負!!
スミタイのロゴには、スミタイの関わるすべての人(お客様・職人・協力会社・スタッフ)
が満足できるTOTAL WINの想いが込められています。
是非、私にお任せください!!
所有資格 |
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